意外と見落としがちな「筋分解」その仕組みと抑える方法とは?
Article筋トレはただやみくもに行えばよいわけではありません。筋トレを行う目的は人それぞれですが、なりたいからだを作るためには、適切な筋トレ方法を知ることが重要になってきます。
筋トレを行うにあたり、注意したい状態のひとつが「筋分解」です。筋トレをやっている方でも知らない方も多く、それが筋トレ効率を下げることにもつながってしまいます。そこで、筋分解の仕組みやタイミングについてみていきましょう。
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意外と見落とされている「筋分解」とは
筋分解のことを「カタボリック」と呼ぶこともあります。筋分解とは何なのか、その仕組みについて知っておきましょう。
筋肉が分解されること
カタボリックとは異化することを意味し、体内で筋肉を分解してアミノ酸が生成されることを指します。
これは、筋トレを行ったから起こる症状ではなく、体内で新陳代謝の一環として普通に起こっている現象のひとつであり、体内で筋分解(カタボリック)が起こることで、アミノ酸やエネルギーが生成されるようになります。
カタボリックとは反意語で、筋肉の合成、同化が行われることをアナボリックと呼んでいます。
筋トレにおける筋分解の意味
筋分解自体は自然に起こる現象のひとつなのですが、筋トレを行っている方には十分注意が必要なのです。
それは、筋トレで筋肉を強く大きくしたいのに、筋分解が起こってしまうと筋肥大が起こりにくくなるからです。それが、筋肉の体積が増えなくなることにつながってしまいます。
筋トレにおける筋分解(カタボリック)な状態とは、筋肉の合成を上回るスピードで筋肉の分解が起こっていることです。
それなのに、長時間、負荷の強い筋トレを続けてしまうと、さらに筋分解をすすめてしまうという悪循環に陥ってしまいます。
一方筋トレでいうアナボリックとは筋肉を合成するスピードが、筋分解を上回る状態を意味します。
適度な休息や栄養補給によって、筋肉の合成がすすみやすい環境を作ることで、筋肉が修復されて肥大化するようになるのです。
筋肉が分解されるタイミングと抑え方
筋トレで筋肉を肥大化させたいなら、筋分解を抑えることが重要なポイントです。筋肉が分解されるタイミングや、その抑え方について理解しておくと役立ちます。
筋分解が起こるタイミング
筋分解が起こりやすくなるタイミングが、空腹時です。体内では細胞の新陳代謝やホルモン合成、エネルギー抽出などが行われているのですが、タンパク質のもとであるアミノ酸もその働きをサポートしています。
ところが、空腹時は体内のアミノ酸濃度が不足してしまうため、それを補うために筋肉を分解してアミノ酸を作り出そうと働いてしまうのです。
その結果、筋分解が早いスピードで起こるようになってしまい、せっかく筋トレをしても筋肥大が起こりづらくなるのです。
筋分解を抑えるためには
筋トレを行う時には、エネルギー補給をすることで、筋分解を抑えられるようになります。
エネルギー補給といっても、エネルギー源となる糖質だけでなく、失われがちなアミノ酸を補給できるアミノ酸スコアの高い物を食べるのがおすすめです。
しかし運動前にタンパク質を多く含む肉などを食べると、筋トレ中に気分が悪くなることもあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、アミノ酸スコアが高く消化吸収に優れているプロテインに、消化の良いバナナ(糖質)を組み合わせることです。
栄養補給のタイミングとしては、筋トレ前にプロテイン、筋トレ後にもプロテインや糖質を取ることです。
そして食事をとるときに、アミノ酸スコアの高い納豆や肉、卵などを摂取するとより効果的です。
睡眠も重要
食事だけでなく、しっかりと睡眠をとり成長ホルモンの恩恵を受けることも、筋分解を抑えることにつながります。
筋肉の成長のためにも、成長ホルモンは重要な役割を果たしてくれますので、食事と合わせて生活習慣自体を見直しましょう。
まとめ
筋トレの効果を半減させる筋分解について知らないでいると、筋トレの効果も表れにくくなるでしょう。
筋分解の仕組みについて十分理解したうえで、適切な方法で筋トレを続けていきましょう。